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5:00 起床 前日21時に寝ればこの時間には起きてしまう。
やることないからうとうと・・・
6:00 部屋の電気がついたとたんに病院は目覚める。看護師が
『はい、血圧計りまーす』、『用意できたら浣腸しますねー』
明るい声で元気よく病室に声が響く。
隣の部屋の浣腸部屋へ行って、めがしょぼしょぼのうちにおケツへズブッ。
『5分くらい我慢してくださいね~』
無理でしょ!もともと出そうだったのに、150mlも突っ込まれては我慢する余裕なんてなし。
30秒がまんして、いってしまった。
それからがしばらく大変だった。最後まで出きってないので残りを出したくてもだせない。
踏ん張ってもでない。30分くらいトイレでうなっていた。
結局でないまま、不安をのこしつつベッドへ戻る。
もどったら別の看護師がきて、初めて会話らしい会話をする。
それまでは、業務的でドライな感じだった(ま、当然でしょ)が、その一言から始まった。
看 『この空間、いい香りがしますね』
も 『どんなにおい?』
看 『なんかスパイシーがかかったというか、お香というか・・・』
も 『体臭っすか?』
看 『いえ、そんなんじゃなく、とてもいいにおいで、アメリカにいた時のようなにおいで。柔軟剤かな?』
も 『昨日家族が来ていたからその香水とかかな。ダウニーを使ってるけどそれかな』
看 『あ、でもイヤな匂いじゃないんで、気にしないで下さい』
たわいもないやり取りだが、そんな会話が和ますんだよな。自分の立場がこうでなければ
体感できなかっただろう。
7:00 お向かいさんとの話。
以前直腸がん摘出。後に肺に転移。心臓に近い為化学療法をしていてもう、9回目。
3泊4日だけど、退院する頃は副作用で結構つらいんだよ、と。
この、ドラマERの部長の吹き替えおじさんは、見た目ジェントルマンだし声もかっこいいのに、大変なんだ。
8:00 両親が来る。来ないと言ってたのに、心配なんだ。
で、うちの家族も来た。子供達も小学校と幼稚園休んで、奥さんも仕事を休み駆けつけた。
看護師により鼻の穴から胃へチューブを入れる。これがまたウエッて感じで苦しいのと吐き気で
チューブが入った後もしばらくは違和感で苦しむ。
そんな姿を子供達が心配そうな顔で見ている表情をみると、こっちまで悲しくなる。
歩いて、手術室のところまで行く。手前でみんなとお別れ。子供達がちょっとうるうるしている。
手術室に入ると、これまたメンバー達がお若い。看護師達もほぼ20代真ん中くらいか。麻酔医も若い。
ベッドに寝かされ、すること全て丁寧に作業内容を話しながら、準備してゆく。
ここで、今までで最大の痛みを受ける。
全身麻酔の手前、『硬膜外麻酔』だ。
背骨の脊椎のところに注射するわけだが、こいつがむちゃくちゃ痛い。
3回くらい刺された感触があったが、2回目、そして3回目は思わず大声を出しそうになった。
全くこの痛みを予想していなかった為、かなりインパクトをうけた。
そして、自分にとっての今回のメインイベント、『全身麻酔』。
といっても、酸素マスクをすっていて、これから麻酔が入ります~なんていった、ものの10秒足らずで
意識不明。覚えているのはベッドの周りをスタッフが取り囲んで皆こちらを覗き込んでいる時に
酔っ払った感じを加速させたような気分で、いってしまった事だけだ。
気づいたら病室のベッドの上で、家族が覗き込んでいた。
時間にして手術室に入ってから約3時間後だったらしい。病室に戻ってきていた。
痛みは感じない。仰向けでお腹周りは腹帯されてガチガチ。とても眠たい。
意識がもうろうとしている中で、子供達が手を握っていてこっちも『グー!』の合図をしていたのは覚えている。
ただ、むちゃくちゃ眠たかったので、そのまま寝てしまったようだ。
17:00 再び家族がやってきて、その頃は起きていたため手術中の話をした。
あちこちチューブを付けられている父親の姿に、さぞ子供達はショックを受けている事だろう。
退院したら、思いっきり遊んでやるとしよう。好きなものもここぞと買ってやるか。
話を聞くと、胆嚢を摘出後、家族の前でその胆嚢を見せた。更に、はさみで半分に切って中の
砂みたいなものを見てもらったらしい。
子供達もそうだが、母親も血系は苦手で、その後、ヘンな興奮状態となって、子供達同様、
落ち着かせるのに手間取ったようだ。
奥さんも看護師だからこのような時にはほんと助かるし、ありがたい。
その後は腹の痛みと耐えながら一夜を過ごす。
寝返り打ったほうがいいよといわれても、痛くてそれどころじゃない。
痛み止めが付いていて自分で操作するのだが、その日は苦痛の夜だった。
《痛み止め》
《痛い時にこの白い所を押すと薬剤が背中から体内へ入ってゆく》